『音樂美學 / 皮膚のトポロジー』(Bishop Records, EXJP013)
2004年にリリースされた音樂美學名義のセカンドアルバム。
神田晋一郎:ピアノ・作曲
則包桜:パーカッション
河崎純:コントラバス
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神田晋一郎が主宰する「音樂美學」の2作目。音樂美學は即興演奏と、それを制御するための作曲を試みているという。神田は、いわゆるクラシックやジャズの手法、枠組み、属性、規範にとらわれないより自由な即興を目指している。ある意味では、伝統的音楽の価値観とは異なる独自の音楽を追求したアメリカの偉大な音楽家ジョン・ケージに共通するものがある。神田の奏でる一瞬の音には色彩があり、その一瞬の音がやがて連続し、次第に意味を持ってくる。3の「夜の音楽」がその好例で、内側に厳しく対峙した美しい音が響く。 (高木信哉、「スイングジャーナル」2004.11月号)
神田は断続的で音数少なくピアノを奏で、現代音楽やジャズの足跡も多少うかがえるが、密室の中での哲学的な音の点描、もしくは素描の光景とも言うべき約47分間である。 (行川和彦、「ミュージックマガジン」2004.11月号)